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Googleマップの口コミ ステマ規制で初の行政処分

更新日:2024.06.12
弁護士
増田朋記
医療法人に対する措置命令
令和6年6月6日、消費者庁は、クリニックを運営する医療法人に対して、その診療サービスに係る表示が、景品表示法によるステルスマーケティング規制に違反するものとして、当該表示行為の取りやめなどを命ずる措置命令を行いました。
対象となった表示
対象となった表示は、Googleマップ上の口コミ評価でした。
当該医療法人は、インフルエンザワクチン接種のためにクリニックに来院した者に対し、Googleマップ内のクリニックのプロフィールにおける口コミ投稿欄の評価として星5又は星4の投稿をすることを条件に、クリニックに対して支払うインフルエンザワクチン接種費用を割り引くことを伝えていました。
ステマ規制に該当
このように、当該医療法人が接種費用の割引を見返りとして、クリニック利用者に高評価の口コミを投稿させたことが、「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難であると認められる表示」を行ったものとして行政処分を受けることとなったのです。

ステルスマーケティングに対する規制は、内閣府告示による指定という形で付け加えられ、令和5年10月1日から施行されていますが、今回がこの規制による初の行政処分ということになります。
注意すべき点
Googleマップの口コミは、直接には個々の利用者が行っていますが、上記のように事業者が高評価を投稿するように誘導していれば、規制上は「事業者の表示」に該当し、さらにそのことが一般消費者にとって判別することが困難であると認められるもの、すなわち、ステルスマーケティングであると評価され、規制違反となるということが、今回の行政処分によって明確にされたといえます。

事業を営む上で、利用者に良い口コミを書いてほしいというのは当然ですが、対価をもってこれを誘導すれば、上記のように規制違反となり得るため、十分に注意しましょう。